お金のかからない趣味の決定版 「いい感じの石ころを拾いに」

こんにちは。SHIORI BOOKSめぐみです。

今回ご紹介する本は、宮田珠己さんの「いい感じの石ころを拾いに」です。

いい大人たちが、いい感じの石ころを求めて西へ東へ奔走!

「希少な価値のある石」や「高貴な石」や「ただの石」とはちがう「いい感じの石」ってどんな石??っていうか、このタイトルはどなたが付けたのでしょう。いい感じのタイトルです!

もくじ

いい感じの石ころを拾いに」 ってどんな本?

「いい感じの石ころを拾いに」の表紙イメージ
https://www.chuko.co.jp 
中央公論新社HPより画像転載
  • 著者:宮田珠己
  • 初版年月日:2014年5月 (文庫初版年月 2019年10月)
  • ページ数:304ページ(文庫版)
  • ジャンル:エッセイ

著者の宮田珠己さんが、編集者の武田氏と北海道から九州まで日本各地を訪ね歩き、いい感じの石を拾いそれを記した紀行エッセイ。

類は友を呼び、石好きの石ガールと各地で石拾いしたり、石ころ拾いの大家やコレクターに会いに行き、石の味わい方を深めていきます。「石ころ拾い」にピンとこない方は、31ページにわたって紹介されている石ころのカラー写真だけでもぜひご覧ください!!それらの石のほとんどは日本で採集されており、そのバラエティーに富んだラインナップに驚かれるでしょう!(たぶん)

読んでもらいたいのはこんな人たちです

本を選ぶ人たちのイメージ

お金がかからない趣味を探している人

この本を読めば身近な世界が広がります。やはり何事も見方ひとつで大きく変わります。本書を読んでから河原に行ってみてください。そこには宝ものが転がっているかもしれません。

もともと石を拾っていたひと

宮田さんと同じくらいの温度で石ころ拾いを楽しまれている方は、読みやすいと思います。新しい楽しみ方を示してくれるはずです。

作中の気になる言葉

海岸の小石にイメージ

気になる石を30個も拾ったら、一度全部並べて、比較検討し、10個ほどに絞り、他はそのへんに捨てる。キャッチ・アンド・リリースである。

「いい感じの石ころを拾いに」(P19) 宮田珠己

宮田さんの石ころ拾いのルールというか極意。

めぐみ

石にもキャッチ・アンド・リリースって言葉使うのォ~と大笑い。宮田さんもおっしゃっていますが、夢中で拾った石も、ふと我に返るとどうってことなくなるんですよね~

石ころ図鑑の著書が多数ある渡辺一夫さんをたずねて、そのコレクションを見たときの宮田さんのひと言。

「これはいいかもしれない」

たぶん、今までの私なら見つけても拾わなかったと思うが、こうしていろいろ見せられると、この石にはとりわけ繊細な味わいがある気がしてくる。

「いい感じの石ころを拾いに」(P183) 宮田珠己
めぐみ

「これはいいかもしれない」ってなんだよ~ただの拾ってきた石だろ~とツッコミつつ、たしかに私自身、石ころの好みの傾向が変わってきているので、宮田さんの気持ちがよくわかります。私は最初の頃は、おせんべいのようにまん丸い平べったい石や、豚の三枚肉(沖縄そばなどにトッピングされる分厚い肉)に似た石など形にこだわりがあったのですが、最近では、模様が入っている石に惹かれます。

まとめ:究極のシンプル趣味としての石ひろい

カラフルな石のイメージ画像

石に目もくれない人からするとバカバカしく思える「石ころ拾い」という行為。その行為を宮田さんは日本各地でおこない、それを文章化して一冊の本にまとめるんですから、やはり奇才だなあと思います。

宮田さんとともに「石ころ拾い」の並走をしたこの作品の担当編集者だった武田砂鉄さん(現在はライター)の存在も大きかったのでしょう。これほど編集者の名前が出てくるエッセイも珍しいのではないでしょうか。石拾いは単独ではなく、気の合う人とした方がより楽しいです。

私の実用的ないい感じの石ころは、コッヘルでご飯を炊くときにフタの重石として使っている普段使いのものです。
底面はほぼ平らで安定性に優れており、三角柱型なので手にしっくりおさまるのです。まんなかに白いラインの模様が入っているのも気に入っています。

めぐみ

ところでこの本、私のまわりにもなんとなく石好きな人がいて、その人にこの本の面白さを強要したくて貸したら借りパクされちゃいました。
推し付けたのは私なので自業自得といいますか、気に入ってくれたということで本望であります。こうやって宮田さんの伝道をコツコツしていきたいと思います!

最後まで読んでくださってありがとうございました!

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