古本屋の経営は難しい?「本屋になりたい この島の本を売る」

こんにちは。SHIORI BOOKSめぐみです。

今回ご紹介する作品は、「本屋になりたい この島の本を売る」です。

著者の宇田智子さんは、那覇市の中心街「市場中央通り」のアーケード街にある小さな古本屋「市場の古本屋ウララ」を営んでいます。

わずか6畳のお店に並んでいるのは、沖縄関連の価値の高い歴史書、図鑑、観光ガイドブックなど。

本屋さんになるというと、友人には「勇気があるね」と言われたそうです。私なら勇気じゃなくて覚悟かと思いましたが、著者の宇田さんは必要なのは『確信』だと。

読後は、著者に会いに古本屋さんへ行きたくなる一冊です。

もくじ

「本屋になりたい-この島の本を売る」ってどんな本?

https://honto.jp/
hontoHPより画像転載
  • 著者:宇田智子 絵:高野文子 
  • 初版年月日:2015年6月
  • ページ数:206ページ
  • ジャンル:エッセイ

全国展開する大型書店の東京と那覇のお店に勤めた後、那覇市内のアーケード街にある小さな古本屋の店主となった著者。

新刊本屋さんにおける本の流通、古本屋さんの仕入れ方法や価格設定など、それぞれの本屋さんの仕組みが書かれています。

著者が古本屋さんとして、お客さんや「市」から本を買い取るときの信念、アーケード街のお店やさん同志、本を購入してくれた人などとのやり取りや本を通して考えたこととは。

こんな人におすすめしたい本です!

本を読む人のイメージ

本業界に関心がある若い人

本業界について知ることができる良書です。この作品は、筑摩書房の「ちくまプリマ―新書」シリーズでヤングアダルトに向けて書かれているので、とても読みやすいです。

本屋、図書館が好きな人

本を売る側の思いがわかり、新たな視点でお店を見ることができるようになるでしょう。

小さな書店を応援したい人

著者と同じ気持ちをお持ちの方は積極的に小さな書店に足を運びましょう!

印象に残るシーンとことば

雑然と置かれた古本

古本屋さんになった当初は、値引き交渉に応じていた著者。でも次第に自分で自分の仕事を否定したような気になり、今はこのようにお断りしているそうです。

「この値段で買ってくれる方に売りたいんです」と言って。

古本の値段は店主の価値観を何よりも表すものですから、簡単に安くしてはいけないのではないか、と思っています。

本屋になりたい この島の本を売る(P58-59)宇田智子 
めぐみ

私はこれまで自ら値切ったことがありません。地域性もあるのでしょう。お店の言い値で購入するのが当たり前で、それが自分にはちょっと高くて手が出ないものは、そこであきらめます。
でも以前、履物屋さんで下駄を見ていたとき「勉強させてもらいます」と言われ、商人のことばを生で聞けたこととちょっと得したふたつの嬉しさがありました。

棚という言葉には、品揃えや本の並べかた、さらには働く人の思いまで含まれていると綴る著者。

「この本は棚にどんな人を連れてくるだろう」

本屋になりたい この島の本を売る(P65)宇田智子 
めぐみ

そう思う本屋さんは、いい本屋さんだと思います!
品揃えは豊富だけれど本が乱雑に積まれていたり、野鳥に関する書籍がペットコーナーの本棚に陳列されていたりすると、がっかりした気分になるので…。

大正時代に出版された後発禁になり、再び1990年代に出版された『さまよへる琉球人』についてお客さんとのやりとり。

「あった!こんな小さな店なのに!」

お会計をしながら、まるで自分が魔法使いになったような、晴れがましい気分になりました。

本屋になりたい この島の本を売る(P75)宇田智子 
めぐみ

著者は、品揃えを沖縄に関する本に絞っているおかげでこのようなことも起きると書いています。なんでも揃っている本屋さんもいいですが、ニッチな分野にしぼった小さなお店にも良さがあるよなあと思う一文でした。

まとめ:大好きな本屋という空間

古本屋で本を選ぶ人

この本は、NHKラジオ「高橋源一郎の飛ぶ教室」の番組で源一郎さんが紹介されたことで知り、さっそく読んでみました。私が読んだのは初版ですが、現在はコロナ禍について書かれた増補版が2022年7月に出ているそうです。

宇田さんが古本屋さんになる前に勤めていた大型書店は、私が那覇に住んでいたころに開店したので幾度もお世話になりました!

開店直後に当時の同僚5名と連れ立って行きました。店内には花輪がたくさん飾られていて、ゲッチョ先生(盛口満さん)が店内でトークショーをされていたのを覚えています。めいめい興味のある本を選び、その日はたしか全員購入したのではないかなと思います。私が選んだのは石川直樹さんの「最後の冒険家」。またこちらも次の機会にご紹介したい一冊です。

10年以上前の話なのに誰と本屋さんに行き、店内の様子や何の本を購入したのかを覚えているとは、当時は大きな書店を欲していたというか、自分の住む町にあたらしい本屋さんができたのが嬉しいできごとだったのだなと思います。

宇田さんが引き継ぐ前の古本屋さんでも本も買ったことがあります。とっても狭いけれど、雰囲気のあるお店で思わず足を止めてふらっと覗いてみたくなる本屋さんでした。

無職のうちに沖縄に行っておきたかったのに、まだ実現していません・・・。
でも次回旅するときは、「市場の古本屋ウララ」も行きたいところのリストに入りました!

めぐみ

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

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