【ラピュタも登場】「ガリバー旅行記」あらすじと見どころ

こんにちは。SHIORI BOOKSの編集担当ナカムラです。

本日ご紹介する本は「ガリバー旅行記」

お恥ずかしい話ですが、40歳にして初めて全編を読みました。

小人の国のお話しか知らない人は、ぜひ最後まで読んでほしいです!

もくじ

ジョナサン・スウィフト作「ガリバー旅行記」ってどんな本?

  • 著者:ジョナサン・スウィフト 
  • 初版年月日:1726年10月28日
  • ページ数:訳書に依る
  • ジャンル:小説

医者であるガリバーが航海中に偶然立ち寄った島々での出来事を語る冒険物語。小人の国、巨人の国など様々な島を訪れ異文化に触れることを通して、自分が住んでいる現実社会をより客観的に振り返ることになります。浮かぶ島(ラピュタ)、鎖国期の日本も登場しますよ。

こんな人におすすめします!

本を読む人

平易な文章なので子どもは純粋にストーリを楽しめます

大人にとっては社会風刺として一度は読んでおきたい本

小人の国のお話しか知らない人はぜひ全編読んでほしい!

印象的なシーンとフレーズ

こちらを見る馬

馬(フウイヌム)の国を去るとき、ガリバーが主人である馬の蹄にキスをするシーン。
主人も少し脚を上げるところが、なんとも素敵かつ皮肉めいている。

私がひれ伏して、彼の蹄にキスしようとすると、彼は静かにそれを私の口許まで上げてくれました。

「ガリバー旅行記」原民喜訳より

最後の馬の国では、これでもかと人間の卑しさが描かれています。
面白くもちょっと怖くなる最後の一編です。

まとめ:社会をどう見るかが問われます

湖に浮かぶカヌー

※私が読んだのは原民喜訳講談社文芸文庫版になります。

コロナの影響で再び非常事態宣言が出てしまい、図書館に行くことができなくなった私は、本を読めるサブスクにも登録していないので、青空文庫(版権が切れた本を読めるサイトです)でまだ読んだことがない著名な本を探していました。

昔の本が多いのでどうしても読みにくいものが多く、最初の数行を読んだだけで次から次へと本を変えていきましたが、このガリバー旅行記だけは読み始めたら止まらなくなり、あっという間に最後まで読んでしまいました。

小さな視点から見る、大きな視点から見る、バランスを欠いた社会から見る、理想の社会から人間を問い直す、ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、各章、ありえないフィクションであるにもかかわらず、とてもリアルに感じます。

とても簡単な文章を使って書かれていますが、主人公が新しい文化に入り込んでいく過程を省かずに、丁寧に説明してくれているからこそ、そのリアルさがこちらに伝わるのでしょうか。

とても不思議な力がある本だと思います

主人公が新しい島に着くと、その島の住人と、お互いに様子を探り合い、指差しながら言葉を覚えていき、お互いの文化や社会を語り合い、そして比べたり馬鹿にしたり尊敬したり、各島で同じことを繰り返すのですが、たくさんの心の変化が主人公に起こります。

漂流はもはやお約束。(笑)
あぁ、また漂流して変な島にたどり着くのね~


辛辣で退屈になりがちな風刺ですが、こんなにもスマートでユーモアに富んでいる

読後もなんとも清々しい


今でもヨーロッパで大切に読み継がれている理由はそこにあるのでしょうね。

英語版にも挑戦してみたいです。

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