星野道夫さんはどんな人だった?「クマよ」を読んで彼を知ろう

こんにちは。SHIORI BOOKSのめぐみです。

本日ご紹介する本は「クマよ」

まだ、星野道夫さんの本を手に取ったことがない人

自然とのつながりを普段から大切にしている人

そんな皆さんに読んでほしい! 

ヒグマ遭遇経験がある私が強くおすすめする一冊です

もくじ

星野道夫作「クマよ」ってどんな本?

  • 文・写真 星野道夫 
  • 初版年月日:1999年10月31日
  • ページ数:40ページ
  • ジャンル:写真集

「いつか おまえに 会いたかった」の言葉から始まる、著者がクマに語りかける写真絵本です。
大自然への畏怖の念と、アラスカの大地に暮らす”同志”としてのクマ。雪どけの春から冬眠に入るまでの四季の記録です。

こんな人におすすめします!

積まれたカラフルな本

まだ星野道夫さんの本を手に取ったことがない人

訪れたことはないけど、アラスカの大自然とそこに生きるクマに興味がある人

写真、文章どちらも素晴らしいので、自然を愛するすべての世代に読んでほしい。

私が好きなページとことば

アラスカの大地を走る列車

アラスカの秋の風景(p30-31)

色が深くて奥行きを感じられます。日本の紅葉も息をのむ美しさがありますが、アラスカは広大な分、色彩が豊かなのでしょうか。

「夜になると すこし こわいんだ 
どこかに おまえがいると 思うだけで
テントの中で じっと 耳をすましてしまうんだ
でも そんなとき ふしぎな気持ちになるんだよ
おれは 遠い原始人になったような気がして
おれは 動物になったような気がして
夜になると すこし こわいんだ
でも そのふしぎな気持ちが 好きなんだ」

「クマよ」星野道夫 p28~29より
めぐみ

アラスカの夜の緊張感と開放感を感じることができます!

まとめ:クマと人間の距離感

寝ているホッキョクグマ

私は星野さんの作品に10代後半で出会いましたが、今も時折読み返しています。

山で親友を失った21歳の星野さんが「好きなことをやっていこう」と、これまで憧れであったアラスカに強い思いを持って渡っていく姿は、スケールは全く違いますが、私にも決断が必要な時に、背中を押されるようにして影響を受けてきました

自然に対するまなざしが、ただ温かいだけでなく、畏怖の念を抱いている星野さんの文章は、日ごろの我が身の言動を振り返るきっかけをくれています。

私が初めてクマに遭遇したのは、知床連山の縦走中の2日目、あと1時間も歩けば下山という疲労がピークに達しているときでした。

ササが身体にあたるとカラカラ音がするのですが、私たち(3人)からではないところから音がするので、もしや…と思った瞬間、風に乗って強烈な獣の臭いとともに、筋向いに親子グマがいたのです!

私たちに気づいた子グマが数歩駆け寄ると、親グマはそれを阻止するように、私たちと子グマとの間に入りました。

そこで再び親子は、歩いてきた道をそのまま進んだので事なきを得たのですが、その時の私は、自分でも意外なほど冷静でした。

もしここでクマに襲われても、これは私がクマの生活場所に入ったのだから仕方がないのだと、当然のことだと観念していました。

今年北海道ではクマと人との事故が、1962年以降で最も多く発生しているそうです。
「ここ10数年でクマは増えた」いう話は、あちこちで聞きます。そんな話を聞くたびに、私たちがクマの住みかを奪っているのではないか、北海道は本当に自然が豊かなのだろうかと考えてしまいます。

めぐみ

最後までお読みいただきありがとうございました。
これからも「これ読んでみて!」が口ぐせの私がおすすめする本をたくさんご紹介していきます。

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