尾瀬の開発と保護活動の中心地・人達「尾瀬-山小屋三代の記」

こんにちは。SHIORI BOOKSのめぐみです。

本日ご紹介する本は「尾瀬-山小屋三代の記

尾瀬で一番古い山小屋「長蔵小屋」のご主人、平野家3代の記録です。

開発計画が持ち上がるたびにこの長蔵小屋が自然保護活動の中心を担ってきました。

それら活動を記録したノンフィクションです。

私も尾瀬で働いてました! だからなおのこと皆さんに読んでほしい!

もくじ

「尾瀬―山小屋三代の記」ってどんな本?

  • 著者:後藤允
  • 初版年月日:1984年4月20日
  • ページ数:189ページ
  • ジャンル:ノンフィクション

本州最大の湿原、尾瀬で一番古い山小屋「長蔵小屋」のご主人、平野家三代の山小屋の記録。

今から約130年前の明治から、昭和の時代の尾瀬沼を中心に書かれています。尾瀬ヶ原のダム建設、群馬県から福島県を結ぶ約90Kmの自動車道路建設など幾多の開発計画が持ち上がるたび、長蔵小屋が自然保護活動の中心を担いました。

いずれも計画が中止されたからこそ、人々を惹きつける尾瀬の自然が保存されています。

読んでほしいのはこんなひと

黄色の背景と並べられた本

尾瀬ハイキングを計画していて、事前に背景の勉強をしたいと思っている人。

現在自然保護に携わっている人はもちろん、これから仕事やボランティアを考えている人

私が好きなページとことば

つぼみにとまるトンボ

〈中略〉長閑な5月の山の朝だ。〈中略〉昨日沼岸で洗濯している妻とも語り合ったのだが、こんな静な詩のような美しいところがどこにあろう。よく人々は私達の生活をさびしいだろう、不便で困るだろうというけれど、私たちは全く幸福である。貧しい私たちの身分で、こんな浄く美しい世界に住み得ることは全く我が身に過ぎたる仕合わせである

「尾瀬―山小屋三代の記」後藤允 P112より

まもる 峠の緑の道を 鳥たちのすみかを みんなの尾瀬を 人間にとって ほんとうに大切なものを

「尾瀬―山小屋三代の記」後藤允 P172より

まとめ:少しだけ尾瀬に関わったひとりとして

高原の景色

もう10年ほど前になりますが、私は尾瀬の山小屋で働いた経験があります。

長蔵小屋は当時、4代目ご主人の太郎さんが中心となり管理をされていました。スタッフのみなさんは、いつも元気でよく働いていました。

小屋のスタッフの方と交わす

「イヨドマリ沢でコマドリが鳴いていたよ」

「池塘のヒツジグサの紅葉がきれいだよ」

なんていう挨拶代わりのちょとした情報交換も尾瀬ならではの会話で、今思い返せばなんと幸せなことだったか!

そして、今でもよく思い出すのが、晴れた日の長蔵小屋の屋根に並ぶ布団!

スタッフの皆さんが山小屋の屋根に上がり、宿泊者の布団を干すのです。その様子をみるのが私は好きでした。  

話は変わりますが、ある年の春に青森県の奥入瀬渓流を歩いた時のはなしです。約14kmの散策路は、清らかな川沿いにあり時々滝があったり、コケに覆われた林内はちょうど芽吹きの季節で、それは本当に素晴らしい景色だったのですが、ところどころ林を逸れて車道を歩かなくてはいけない区間がありました。急にもののけの世界から、現実に戻される感じで残念でしたが、その時尾瀬のことを思い出しました。

もし尾瀬に道路が作られていたら、同じようなことが起きたのかな、と。

実際のところ奥入瀬の散策ルートの選定については、調べてもわかりませんでしたが、尾瀬で自然保護活動を率いた平野長靖さんをはじめ先人たちの活動に感謝すると同時に、私も身のまわりで何か起きれば行動できる人になろうと思っています。

この本を読むと自然保護活動の実際を知ることができるので、ぜひ読んでいただきたいです。

めぐみ

皆さんも尾瀬歩きを楽しんでくださいね!
でも、自然は厳しいので計画はしっかり立ててください!

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